メモリーカード市場シェアの変遷

SDメモリカードは後発であったため、当初は他のメモリーカード規格に対してシェアや出荷数で大きな差をつけられていたが、2003年には最大のライバルであるメモリースティックとのシェアが逆転する。この年には、大柄で、小型・薄型・コンパクトデジタルカメラに不向きなコンパクトフラッシュからの移行先規格を最後まで決めかねていた老舗カメラメーカーのキヤノン・ニコンが相次いでSDカードの採用を決定し、コンパクトデジタルカメラ分野における大勢も決定した。

デジタル一眼レフカメラにもSDカードを使用する機種があり、ペンタックスでは*ist Dを除く全機種で、ニコンではD40/D40x・D50・D80で、キヤノンではEOS-1D Mark IIIでSDカードとコンパクトフラッシュのデュアルスロットを採用している。2007年春にはこれまでxDピクチャーカード陣営の中心であった富士フイルムがSDカードとxDピクチャーカードのどちらか一方を使えるデュアルスロット搭載という形でSDカードが使えるコンパクトデジタルカメラを発売している。

これにより大手デジタルカメラメーカーではオリンパス、ソニー以外の全社がSDカードを採用することになった。SD系列カードの欠点であった最大容量2GBという制約もSDHC規格の登場で解消されたことから、ますますSDカードが業界標準として普及すると見込まれる。

携帯型電話機分野においては、2000年12月にDDIポケット(現WILLCOM)が発売した九州松下電器(現パナソニックコミュニケーションズ)製のPHS端末「KX-HS100」で初めて採用され、携帯電話では2002年3月にJ-フォン(現ソフトバンクモバイル)が発売したシャープ製端末「J-SH51」で採用、その後日本の他キャリア・メーカーに波及した。

2003年にminiSDカードが発売されるとフルサイズのSDカードにかわりこちらの採用が多くなり、NTTドコモが10月21日に発表した「505iS」シリーズでは当時首位のNEC、松下電器産業を含む4社がminiSDカードを採用し、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ、三菱電機の2社が採用した小型版メモリースティック「メモリースティック Duo」に対して優勢となった。

また、三菱電機も「901i」シリーズではminiSDを採用し、以後は機種毎のコンセプトに合ったメモリーカードを選択するようになっている。microSDカードは、2005年にモトローラ製端末に採用(当時の名称はトランスフラッシュ)されてからは、日本国内での普及が中心のminiSDを置き換える形で米国・日本での採用が進み、auでは2006年秋モデルではほとんどの機種をmicroSDカードに対応させた。

対抗規格である「メモリースティック マイクロ」の採用例が出てこないこともあり、microSDの優勢はさらなるものとなっている。ゲーム機でも、任天堂は松下との提携でゲームボーイアドバンスSPの周辺機器「プレイやん」や次世代ゲーム機WiiにSD規格を採用している。メモリースティックを推進するソニー陣営もSD規格の普及を受けてか、プレイステーション3ではSDを含めた複数のメモリカード規格に対応させ、携帯電話SO903iではメモリースティックDuoとminiSDカードに両対応としSO903iTV、SO703iにおいてはmicroSDにのみ対応している。microSDは2007年1月国内販売シェアでminiSDを抜く。

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